全般性不安障害は比較的多い病気ですが、あまり注目されておらず、患者さんだけでなく、医師の中にも知らない人が沢山います。
不定愁訴と社会不安障害(社交不安障害)
大勢の前で話すことが得意だという、例外的な人をのぞけば、ほとんどの人は多かれ少なかれ、人前に出れば緊張するものです。しかし、こうした状況を「極端」に嫌う人もいます。「複数の人に向かってしゃべるのは絶対ムリ!死んじゃう!」というような方です。
不定愁訴とパニック障害
不定愁訴と恐怖症
恐怖症とは、「ある特定の対象」について不自然で強烈な不安感を覚える病気のことです。たとえば、高所恐怖症、閉所恐怖症などは有名でしょう。だれしも、高所や閉所に関しては不安を抱くものですが、それが病的な程度に強い場合には「恐怖症」という病気としてとらえます。
不定愁訴と不安障害
不定愁訴の診断を進めていくうえで、不安障害というカテゴリーに分類される疾患に行き着くことがあります。不安障害は
恐怖症、パニック障害、社会不安障害(社交不安障害)、全般性不安障害
に分類されます。これらは、全て「不安」が病的に高まる症状をきたします。
不安障害は比較的よくある病気です。不安が高じて様々な身体的、精神的な訴えにつながることがあり、不定愁訴の中にこの不安障害が隠れている場合があります。
不安障害に関しては、薬物療法がかなり有効です。また、認知行動療法や森田療法的アプローチ、場合によっては力動的心理療法も効果があります。
あなたの不定愁訴に不安障害が隠れている可能性について考えてみましょう。