全般性不安障害は比較的多い病気ですが、あまり注目されておらず、患者さんだけでなく、医師の中にも知らない人が沢山います。
過去に不安神経症という呼び方をされていたものとほぼ同義です。症状としては「心配症の度を越したもの」というふうに理解するとわかりやすいと思います。
「全般性」というのが示すように、この病気の方は「ありとあらゆること」に対して通常よりも強い不安を感じるというのが特徴です。「通常よりも強い」ということなので、神経質で怖がりという「性格」として理解されていることが多く、ご本人も病気ではなく自分の性格そのものだと理解していることが多いのが特徴です。
全般性不安障害を持つ人は、当然自分の体に起こる些細な変化や症状にも同じように強い不安を覚え、頻繁に受診を繰り返すため不定愁訴という病像を呈することが多くあります。
全般性不安障害の方の不安が性格の一部なのではなく、「病気」であるのは極少量のSSRIの投与で、患者さん自身が「生きるのが楽になった。いままで、自分が異常な強さの不安の中で生きてきたのがよくわった。普通の感じ方ができるようになった」としみじみと表現されることからもよくわかります。
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