起立性調節障害(OD)は基本的には「体の病気」ですが、一方で心理的ストレスによって症状が強く影響されることが知られています。つまり、ODは心身症(心と体の相互作用によって形成される病気)の一つであるということができます。
つまり、心理的ストレスが低血圧症状を悪くしうるということです。また一方で、低血圧症状そのものが、日常生活を障害するため、心理的ストレスを形成するという一種の悪循環をきたしうるということです。
しかし、一言で起立性調節障害といっても、身体的疾患としての要素がほとんどの(ほとんど心理的なストレスは関係しない)タイプから、心理的要素がメインのものなど多様な病像がみられます。
大部分の典型的なODはこの中間型の心身の相互作用の悪循環によって症状が形成される心身症タイプといえるでしょう。
実際、ODの約半分に不登校が並存し、また不登校の3~4割にODを伴うとされ、これもODが心と体の両面の不調が絡み合う心身症であることを強く示唆しています。
小児心身医学会ガイドライン集より
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